私はずっと、自分の生きづらさの正体が分からずにいました。人よりも物事を深く考えすぎてしまったり、相手のちょっとした表情や言葉に敏感に反応してしまったり…。それが普通だとも思って生きてきました。
学校や職場、家庭の中で「気にしすぎだよ」「考えすぎ」と言われるたびに、「やっぱり私が弱いからだ」と責めてしまっていたのです。
そんな中で出会ったのが、〝敏感すぎて生きづらい人〝へ向けての1冊の本でした。タイトルにまるで自分のことが書かれているようで、思わず手に取ったのを覚えています。
「私だけじゃなかったんだ」と知った瞬間
本を読み進めてまず心に響いたのは、「敏感さ」は性格の欠点ではなく、「HSP(Highly Sensitive Person)」という気質のひとつだ、という説明でした。
これを読んだ瞬間、涙が出るくらい安心したのを覚えています。今まで「私は弱い」「人より劣っている」と思ってきた部分が、実は“生まれ持った特徴”だったのだと知ったからです。
「自分がおかしいのではなく、ただ“敏感に感じ取るアンテナ”を持っているだけ」この事実を受け入れるだけで、心の重荷がすっと軽くなった気がしました。
敏感さを弱みから「強み」へ
さらに本の中では、敏感さをデメリットではなく「強み」として活かす方法が紹介されていました。
たとえば、
相手の気持ちに気づきやすい ⇨人間関係での思いやりにつながる
小さな変化に敏感 ⇨仕事や家庭でトラブルを防げる
深く考えられる ⇨物事を丁寧に進められる
これらを読んで、「そうか、私が敏感だからこそできることもあるんだ」と視点が変わったのです。
特に印象に残ったのは「自分を守るセルフケアの習慣を持つこと」の大切さです。敏感だからこそ、疲れやすいのも事実。
だからこそ、意識的に休むことや、自分の好きなことに没頭する時間を持つことが、心を整える助けになると書かれていました。
実際に取り入れてみたこと
本を読んだあと、私はいくつかのセルフケアを日常に取り入れ始めました。
1日の終わりにスマホを閉じて、静かにアロマを焚く 。
「無理に人と合わせなくてもいい」と自分に言い聞かせる 。
気持ちが揺さぶられたら「これはHSPだから感じている」とラベルを貼る。
すると驚くほど気持ちがラクになり、人間関係でも「疲れ切る前に距離を取る」という選択ができるようになりました。以前は我慢してしまい、後で大きなストレスになっていたのですが、少しずつ自分を守る感覚を持てるようになったのです。
「救われた」と言える理由
この本を読んで救われたと感じるのは、「自分を否定する気持ち」から解放されたからです。
以前は「敏感すぎる自分はダメだ」と思っていました。でも今は、「敏感だからこそできることもある」と思えるようになりました。気質は変えられなくても、向き合い方を変えることでこんなに生きやすくなるのだと実感しています。
最後に
もし、あなたが「人より疲れやすい」「人間関係でしんどい」と感じているなら、きっと支えになってくれる本だと思います。HSPに関する本は最近書店でも多く見受けられるようになりました。あなたも一冊手に取り、心の支えになる日々になりますように…。
「敏感さ」は欠点ではなく、あなたにしかない大切な個性です。
この本は、それを再確認させてくれる心強い一冊でした。
私にとって、この本は「生きづらさの中で光を見せてくれた存在」。まさに「救われた」と言える本です。